前回に続いてCHAPTER2を見ていきます。
「4」では、安い映画のジョークみたいなちょっと無理のあるシーンがいくつかありました(それが魅力でもあるけど)。例えば教会で初登場したかと思えばいきなり組織の内情をペラペラ喋るサドラーとか、いくらエイダの助言とはいえ底が見えないようなゴミ捨て場にアシュリーと一緒にノータイムで飛び込むレオンとか、今後いちいち言及しませんが色々あったと思います。
そのようなツッコミどころが「RE:4」では割と一蹴されて、より筋の通った展開に修正されているように感じました。レオンがより堅実な男にデザインされ直したと言ってもいいかもしれませんね。
廃工場
再現度★★★★★★☆☆☆☆
新規性★★★★★★★★★☆
謎の部屋で二人仲良く拘束されるレオンとルイス。「4」では背中合わせの形で縛られていましたが、「RE:4」ではなんかようわからん滑車型の鎖につながれています。
「4」ではここでベラベラと自分のことを喋ってしまうレオンちゃんでしたが、こんなシチュエーションもあってか余計なことは言わず、かつ強気にルイスからターゲットについての情報を引き出そうとしています。や、これが本来あるべき態度ですよね。
ここで殺気満々の村人がやってきて二人をシバこうとしますが、二人の華麗なワイヤーアクション(?)によって見事に返り討ちにします。
「4」では絶妙にパッとしない感じの回避(しかもQTE付き)をしていましたが、それが合理性とアクション性が補強されてより良いムービーになりました。
「4」では文字通り逃げるようにしてその場を離れたルイスですが、「RE:4」ではちょっとカッコつけながら颯爽と去っていきます。今後の登場も予感させる去り方です。
ということでCHAPTER2の開幕です。
「4」ではさっさと外に出れましたが、新たな要素としてレオンの装備がすべて奪われてしまっています。いったん装備を全ロストする系、最近のバイオでよく見る気がします。
装備を奪還する途中でも敵がいるのですが、そこは道中で拾えるナイフを使ってステルスキルを決めていくことになります。CHAPTER1でもステルスキルができる箇所はありましたが、分かりやすく改めてのチュートリアルとなっています。
で、これもまたナイスなマップ改修ですが、この最初の小屋と廃工場が融合しています。
「4」では「最初の小屋→渓谷→廃工場」だったのが、「RE:4」では新要素を盛り込みながら「最初の小屋+廃工場→渓谷」に進化したというイメージです。いや、本当に原作の枠組みを残しながら改良するのが上手いです。
ギミックを乗り越えながら装備を取り戻すと、お待ちかねの武器商人が登場します。この登場タイミングは「4」と同じです。
武器商人のシステムももちろん色々と変わっていますが、ここでは二つほど紹介します。
一つ目は、スピネルによる交換システムです。「4」でのスピネルはただの売却アイテムだったのが、「RE:4」では主にサブクエストの報酬となり、かつ特定のアイテムとの交換用アイテムとなりました。お金以外にもアイテムを得る手段が増え、そしてこの交換システムでしかゲットできないアイテムもあります(「宝の地図」とか別種のアタッシェケースとか)。ただ宝石を換金するだけってのよりも面白くなっていますよね。
二つ目は、特定のCHAPTER期間中限定のタイムセール機能です。武器商人も商売が上手くなりましたね。特に序盤は資金がカツカツですが、宝石の組み合わせシステムの改修もあって、お金のやりくりもより奥深いものとなりました。戦闘面以外でもレッツサバイバル。
他にも細かい点は色々ありますがいったん割愛。
あ、そういや「武器のリロードが完了していなくても装填数を改造すればタダで満タンに補充してくれる」という地味にデカすぎる裏ワザは見事に消されました。悔しいね。
「4」では渓谷を通りぬける形でしたが、開かない扉の鍵を探すために渓谷を探索するように変わりました。
渓谷
再現度★★★★★★★★★☆
新規性★★★★★★★★☆☆
個人的になんとなくがっつり変えられそうな気がしていた渓谷なのですが、見事に再現されています(2敗)。
直前の武器商人から変えるライフルが大活躍するのは「4」と同じで、事前に敵の数を減らせば入り組んだ地形での戦いを少しラクにできます。
ドラム缶が置いてあったりダイナマイトマンがいるところも同じです。細く入り組んだ道が多いことに加えて、殺風景で迷子になりがちなマップがより戦闘をカオスなものにしています。
あと、吊り橋がダイナマイトで爆撃されると落下するというギミックが増えています。その時に橋の上にいると当然ゲームオーバーです。これ「4」にはなかったよね?
奥に行くと、探していたキーアイテムをゲットできます。「4」では2分割されたクレスト二つを集めて合体させる形式だったのが一つだけになっています。その代わりと言ってはなんですが、引き返す際にはクランクを回して道を開かないといけないという新要素がありました。敵がいる状態でクランクを回すのは自殺行為であり、ここに敵と戦う意味の一つが生まれています。
ということで、ゲームに慣れていてもなかなか難しい方に入る骨太なマップだったと思います。開けたマップだったCHAPTER1の村中央との対比が良いですよね(こじつけ)。
村長の家
再現度★★★★★★★★★☆
新規性★★★★★★★★★★
クレストを使って先に進むと廃工場の面影が残る道を少し進みますが、これはCHAPTER2のスタート地点が廃工場だったからこそのものです。例によってトラップが置かれています。
はい、「4」では村長の家の後で登場したはずのチェーンソー男が一足先に登場します。
ここですね~、初見プレイの私はこいつにやられてしまったのですが、マジで開発陣の思うツボみたいなやられ方をしたので賞賛の意も込めて詳しく書いておきます。
まず、「4」では「①トラップがあるだけの道→②村長の家→③チェーンソー男」という順番でした。これが「RE:4」では①に③のチェーンソー男くんが合流してしまいました。
でも初見だとそんなこと知る由もなく、トラップを解除しながら進んでいるうちにチェーンソーの音だけが聞こえて来るんです。「あれ!?ここでチェンさん来るの!?」と警戒モードになり、意識が一気にチェーンソー男に持っていかれます。そうするとトラップ解除がおろそかになってしまい、見事にトラバサミにハマった所をチェーンソー男ちゃんにぶった斬られてしまいました。
これ、ただ単にトラップとチェーンソー男を同時に出して難しくしてやったぜ!というだけではないでしょう。「4」のマップを再現しつつも少しだけ順番を入れ替えて、そこにトラバサミの仕様変更とチェーンソーの音だけ聞こえるという新要素をブレンドして生み出された(原作プレイヤーにもちゃんと刺さる)まるで新しい戦闘体験と言えると思います。いや、本当に脱帽しました(死亡)。
気を取り直して村長の家です。「4」では意味不明な構造とセキュリティだったガバガバハウスが、荘厳な屋敷に生まれ変わりましたよ。なんということでしょう。とてもいいと思います。
正面玄関は封鎖されているので、草木をかき分けて裏口から侵入します。
来ました!!トイレを開けると用を足している村人がいる「4」の代表的なネタポイントはしっかり再現されていました!!(何にテンション上げてんの?)
変わったことと言えば小便器からボットン便所になっていますね。この家では大きい方ができないのか…と心配していたので良かったと思います。
細かいことですが、オーブン(?)の中に卵が置いてあるのも「4」と同じでした。こういう細かいアイテム配置の再現は嬉しい限りです。
「4」のクソガバセキュリティハウスでは簡単に鍵が取れましたが、「RE:4」では謎解きが必要になります。水晶を回すギミックは地味に再現ですが、これも難易度が程よく上がっていてナイスですね。
で、鍵をゲッツすると村長がヌッと出現します。もちろん銃なんか効きません。
ですが村長はレオンを抹殺するのではなく、締め上げるだけに留めて「血が混じってきた」というセリフを残します。この謎の言い回しもちゃんと再現されました。
そこに謎の東欧美女が現れてレオンを助けてくれます。この演出は「4」ではプレイヤーの進み方次第でスルーできるのですが、必ず見れるようになりました。というか、本来そうあるべきな気もしますよね(急なネガ)。
なんとか殺されずに解放されてCHAPTER2は終了となります。前回に引き続き、CHAPTERが終了するタイミングも「4」と同じです。ということで比較的短めでした。
今回の記事はここまでです。